ちょこっと!現地調達ピクニック

大好きなあの娘とお弁当を持ってピクニック。行き先は海? 山? それとも町中の公園? ま、2人だったらどこ行ったって最高でしょ。だったらあえてハードル上げて、食材や調味料をちょっとだけ現地で調達。調達できてもできなくっても、美味しくできてもできなくても、それはそれで甘い恋の隠し味。そんな思いつきから始まる現地調達ピクニック。

(1)おさそい〜待ち合せ編

12月、街はすっかりクリスマス気分。居留地では神戸の冬の風物詩・ルミナリエの設営が進行中。恋人たちが点灯を今か今かと待っています。一方、木枯らし吹き荒む六甲の山々には、軽量ダウンとトレッキングパンツに身を包んだ“ガチ山勢”ばかり、恋人たちの姿はほとんどありません。

「ちょっと! 企画と季節がぜんぜんあってないよ!」

とは言え、動き出した大人の事情は火がついた恋同様に止める術はありません。とりあえず気になるあの子にLINEでデートのお誘いです。

場所もですが、企画の進め方もまだ決まっていません。いろんな意味で手探りです。

ということで、記念すべき第1回の現地調達ピクニックは搾りたての牛乳で淹れたココアを飲むべく、裏六甲は弓削牧場へ行くことに決定。ちょうど1週間後の木曜日、ド平日の朝9:00、開店前の三宮東急ハンズで待ち合わせ。あ、いたいた。

國久真有さん(マユちゃん)

大阪生まれ、ロンドン経由、神戸在住。2007年より絵画制作を開始。近年は人体を軸にし腕のストロークと遠心力を利用し描く手法を利用した「wit-wit」というシリーズ作品を制作。2016年より中央区山本通のアートスペース「KOBE STUDIO Y3」を拠点に活動。魚座のA型。好きな食べ物はチョコレート。

「おはよー。待った?」
「うんん、今来たとこ。今日めちゃ寒いね。寒いし、牧場だし、デートだし、ぜんぜん服装わからんかったわ。」

「ん? っていうか、その手どうしたの!?!?」

「あー、昨日アトリエこもって1日中描いてたから。今朝けっこうがんばってタワシでゴシゴシやったんだけど、とれませんでした(笑)」

そんなちょっと個性的なマユちゃんと、向かうは弓削牧場。はたして搾りたての牛乳をゲットし、「生乳しぼりココア」は飲めるんでしょうか。現地調達ピクニック、出発です。

(2)に続く————————


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